挨拶

関東アブレーションフロンティア新たな展開によせて

皆様、ようこそ関東アブレーションフロンティアのホームページをご訪問いただきありがとうございます。関東アブレーションフロンティアは、1993年に第1回目が開催された前身の関東アブレーションセミナーを2011年に引き継ぎ再始動いたしました。思えば、カテーテルアブレーションの保険適応が1994年ですから、その前年に開催されたことになります。中心となったのは、土浦協同病院の家坂義人先生(当時)と埼玉医科大学心臓内科の松本万夫(当時)です。家坂先生はカテーテルアブレーションのエネルギーが直流通電の時代から実際に行っていたこと、松本万夫は高周波エネルギーをいち早く導入していたことによります。

世界では1990年前後に高周波通電が注目され、フランスのハイサゲール、アメリカのジャックマンらのWPW、AVNRTに対する高周波アブレーションの論文が注目されていた頃です。設立の趣旨はお互いの経験を共有し、より安全で有効なカテーテルアブレーション治療を目指そうというものでした。形式はすてて、言いたいことをとことん言い合い、切磋琢磨し、かつお互いを励ましあうことができる会を目標としてきました。そして成功例よりも失敗例の報告が推奨されました。そのような環境の下で、多くの先生方が関東アブレーションセミナーで学び、育ち、現在の日本の不整脈治療を支えていることは大変喜ばしいことと思います。開催は年に1回、6月または2月に開催していました。これは家坂先生が6月、松本が2月生まれであったことによります。2011年を契機により多くの仲間と研鑽をすべきであると、会の窓口を拡大しました。代表世話人として独協医科大学越谷病院の高柳寛先生、筑波大学の野上昭彦先生が加わり、関東アブレーションフロンティアは関東圏におけるカテーテルアブレーション治療の中心的な研究会となりました。本研究会の出身者は九州、中国、大阪、北陸、東北から北海道にまでおよぶため、関東アブレーションとはいえ、現在は全国から参加いただいています。

2023年第12回関東アブレーションフロンティアが開催され、その席で新たな展開がありました。それは世代交代と、会の運営方式の新展開です。代表世話人は横須賀共済病院の高橋淳先生、埼玉医科大学国際医療センターの加藤律史先生、日本大学の奥村恭男先生、所沢第一病院の金古善明先生、福井大学の夛田浩先生に就任いただき、事務局は土浦協同病院から横須賀共済病院へ、会計実務は引き続き埼玉医科大学国際医療センターが務めることとなりました。世話人は、全体で22名となっています。本研究会は、カテーテルアブレーションに従事するすべての先生方に門戸を広げています。ともに、お互いの経験や情報を共有し、知識と技術を高めあい、カテーテルアブレーションを通じて不整脈で悩み苦しむ患者さんを一人でも多く救うことが目標です。どうか皆様の本会へのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

2023年9月

公益社団法人東松山医師会東松山医師会病院 院長
埼玉医科大学国際医療センター 客員教授
松本万夫

Copyright © KANTO-ABL FRONTIER. All Rights Reserved.